業務内容 公認会計士・税理士と司法書士による相続手続き

交際費等から除かれる飲食費の基準引き上げ

2024/03/03
交際費等から除かれる飲食費の基準引き上げ

2024年03月03日発行

令和5年12月14日に令和6年度税制改正大綱が公表されました。

今回はその中で、法人の交際費等の損金不算入制度の改正について説明いたします。

1.現行制度(令和6年3月31日までに開始する事業年度まで)

原則は、交際費等についてはその全額が損金不算入とされますが、下記の法人の規模に応じ一定の金額まで、損金算入が認められます。

(1)損金算入額

① 中小法人(期末資本金の額等が1億円以下の法人)

(イ)交際費等の額が年800万円まで損金算入可

(ロ)交際費等のうち飲食費等の50%まで損金算入可

→(イ)と(ロ)のどちらか有利なほうを選択

② 中小法人以外(資本金の額等が100億円を超える法人を除く)

    交際費等のうち飲食費等の50%まで損金算入可

(2)交際費等から除かれる飲食費等

一人当たり5,000円以下の飲食費等は一定の事項を記載した書類を保存している場合に限り、交際費等に含めず損金算入が認められます。

(3)適用期限

令和6年3月31日までに開始する事業年度まで適用可

2.改正予定

(1)損金算入額

改正前と変更なし

(2)交際費等から除かれる飲食費等

  一人当たり5,000円から、一人当たり10,000円以下の飲食費等に拡充

(3)適用期限

令和9年3月31日までに開始する事業年度まで延長

※上記の飲食費等には、社内接待費等は含まれません。